膝周辺に痛みが出る症状の一つにシンディング・ラーセン・ヨハンソン病があります。
あまり聞きなれない名前だと思います。
シンディング・ラーセン・ヨハンソン病はバスケットボールやバレーボールなどのスポーツをしている小学校中~高学年、10~12歳の男の子に多く見られるスポーツ障害です。
この症状は大腿四頭筋や膝蓋骨、膝蓋靭帯などが関係して起きる症状です。
足の中でも太ももの筋肉、大腿四頭筋は大きく骨盤から始まり膝蓋骨、つまり膝のお皿の上を通って脛骨について終わります。
激しい運動を続けると、大腿四頭筋は緊張し収縮します。
その際に大腿四頭筋が上を通っている膝蓋骨も上方向へ引っ張られる状況が生じます。
成長期の膝蓋骨は柔らかく、まだ完全に骨が形成されていません。
そのため膝蓋骨に繰り返し負荷がかかることで、膝の下周辺に痛みを感じるようになります。
また別の原因としては、成長期に大腿骨が急激に成長するため、大腿四頭筋がその成長に追いつけず引っ張られ、膝下を圧迫させてしまうことも考えられます。
膝下、膝蓋骨の下側を押すと痛みを感じる、膝蓋骨下が腫れる、運動をすると痛みが出て来るなどの症状がシンディング・ラーセン・ヨハンソン病の特徴です。痛みが出る箇所が似ていることで、オスグット病と混同されてしまうことがあります。
オスグット病は脛骨の痛み、シンディング・ラーセン・ヨハンソン病は膝蓋骨の痛みなので別の症状であることを覚えておきましょう。
レントゲン検査をすると、膝蓋骨にヒビが入っていることが確認できる時もあります。
シンディング・ラーセン・ヨハンソン病の治療方法は保存療法が一般的です。
症状が強い場合には、一定期間運動を止めて安静にしていましょう。
階段の昇り降りや歩行時など日常生活にも支障がでる場合には膝関節の周りにテーピングをして可動域の制限を設けることが効果的です。
ただしその状態で放置していても症状を再発してしまうので、痛みの状態を考えながらリハビリをすることが大切でしょう。
接骨院がく伊勢崎茂呂院では大腿四頭筋のストレッチをすすめています。
大腿四頭筋の柔軟性や伸張力が低下することが原因となって、膝蓋骨に負荷をかけてしまうからです。
また骨盤が正常な位置にある事を確かめ、もしもずれている場合には骨盤矯正も施します。
シンディング・ラーセン・ヨハンソン病に限らず、膝関節周辺の痛みに悩む成長期の子どもたちは少なくありません。
早期治療が完治には欠かせません。
違和感や痛みを感じた時には、接骨院がく伊勢崎茂呂院へお越しください。